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2012年4月30日 (月)

HOME 愛しの座敷わらし

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荻原浩の第139回直木賞候補作『愛しの座敷わらし』を映画化。東京から岩手の古民家へ引っ越したある家族が、ら座敷わらしの出現をキッカケにばらばらだった状態から再生して行くハートウォーミングストーリー。主演は『相棒』の水谷豊。共演に『最後の忠臣蔵』の安田成美、『アバター』の橋本愛、『映画 怪物くん』の濱田龍臣、草笛光子が出演している。監督は『相棒』の和泉聖治。
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素朴な愛すべき物語です

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久しぶりに観ていて心がホッコリとし、優しくなれるような作品だった。原作は朝日新聞紙上に掲載された小説だそうだが未読。簡単に言ってしまえばタイトルがそのものズバリを表している。要するに高橋一家が父・晃一(水谷豊)の転勤で東京から岩手の古民家に引っ越してきたところ、その家には座敷わらしがいたということだ。知っての通り座敷わらしは妖怪ではあるけれど、別に人間に害をなす存在ではなく、むしろその存在が福をもたらすと言われている。すべからく家族それぞれが抱えていた問題が一つ一つ解決し、結果として家族が一つにまとまることが出来ましたというお話だった。従ってかなり優等生的な展開であり、意地悪な見方をすれば思いっきり予定調和である。

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最初引っ越してきたばかりのころは家族はバラバラだった。左遷されて岩手支社に飛ばされた父、慣れない生活に夫の母を引き取り面倒をみる母、苛めに遭っていた姉、体が弱い弟、そしてどうやら邪魔者扱いされて結果的に晃一に引き取られた祖母…。ただバラバラではあっても全員根っこは優しい素直な心の持ち主であることが伝わってくる。この辺はそれぞれの俳優がもつイメージも大きいが、何より彼らは自分から誰か他人を傷つけるようなことをしていなかったからだろう。言ってみれば東京という都会的なドライな人間関係の中では彼ら一家のような優しさを持つ人間は住みにくく、引っ越してきて初めて環境が彼ら自身にフィットしたのだと思う。

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茅葺屋根の古民家、太い柱、囲炉裏、緑が眩しい田んぼ、小さな祠…日本の原風景がそこにはあった。私たちは昔からずっとこんな中で生きてきたのだ。最初は梓美(橋本愛)が手鏡の中にそれを見つけ、やがて家の中で不思議な現象が起こり始める。更に智也(濱田龍臣)は着物を着た少女と出会うのだった。もちろん座敷わらしだ。ちなみにこの作品では座敷わらしが直接見えるのは智也だけで、あとは鏡に映るだとか窓に映るだとか、走り回る音がするだとかそういった形で認識されている。この地方では座敷わらしは産まれてすぐに間引きされてしまった子供だといわれていて、それ故に様々なことに対して興味を抱くのだそうだ。シャボン玉に興味津々な座敷わらしはとても可愛らしい。

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東京では苛めに遭っていた梓美(橋本愛)は仲の良い友達ができ、智也は喘息もちだったがサッカーが出来るぐらい丈夫になり、そして晃一は今まで全く相手にしてもらえなかったクライアントからやっと発注を受けることが出来るようになる。一番大きく変わったのは一人座敷わらしの存在に恐怖しノイローゼ気味にまでなっていた史子(安田成美)だろう。一端その存在を受け入れると心のありようが180度変わってくるのだ。母の愛を知らない座敷わらしが史子の背におぶさり、それを彼女があやすシーンはとても心に響く。親の勝手で間引かれた子に彼女が変わって愛情を注ぐ姿…そこにあるのは本当の母娘の如き無償の愛だった。ところが、物語は皮肉な展開をみせる。

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晃一が本社に呼び戻されることになったのだ。もちろん彼が正当に評価されることは彼にとっての幸せには間違いない。しかしようやく岩手での生活が軌道に乗り、子供たちも大切な友達ができた今、家族の誰もがむしろそれを望んでいないのである。東京に戻ったらまた元のようなバラバラ家族になってしまうのではないかという不安、それは即ち以前自分たちが抱えていた問題が再燃するのではないかという不安が彼らを襲う。が、この辺が予定調和なのだけれど、史子の一言で皆アッサリと帰京を決心してしまうのだった(苦笑)個人的にラストの展開は想像がついたが、座敷わらしと高橋一家のお互いが幸せになる形はあれしかないワケで、お陰で我々も幸せのお裾分けを貰ったような気分になれた。

個人的おススメ度3.5
今日の一言:ノスタルジックな気持ちにもなったなぁ
総合評価:69点

作品情報
キャスト:水谷豊、安田成美、濱田龍臣、橋本愛、草笛光子、飯島直子、草村礼子、佐々木すみ江、沢木ルカ、菅原大吉、長嶋一茂、高島礼子、ベンガル、スザンヌ、梅沢富美男、石橋蓮司、岡部珠奈、段田安則、宇津井健
監督:和泉聖治
原作:荻原浩
脚本:金子成人
音楽:池頼広
製作国:2012年日本映画
配給:東映
上映時間:109分
映倫区分:G

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受信: 2012年5月10日 (木) 19時15分

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□作品オフィシャルサイト 「HOME 愛しの座敷わらし」 □監督 和泉聖治 □脚本 金子成人 □原作 荻原 浩□キャスト 水谷 豊、安田成美、濱田龍臣、橋本 愛、草笛光子■鑑賞日 5月5日(土)■劇場 TOHOシネマズ川崎■cyazの満足度 ★★★ (5★満点、☆は0.5)<...... [続きを読む]

受信: 2012年5月11日 (金) 08時16分

» HOME 愛しの座敷わらし [迷宮映画館]
安心安全なホームドラマ。豊パパの空回り具合がまた・・らしい。 [続きを読む]

受信: 2012年5月12日 (土) 18時00分

» 「HOME 愛しの座敷わらし」 [大吉!]
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受信: 2012年5月14日 (月) 00時55分

» 【HOME 愛しの座敷わらし】を映画鑑賞! [じゅずじの旦那]
最近ドライアイなのか目に渇きが。それとも、ドライ愛!?だから、少し潤いを求めて映画館にいってきました。  まずは来訪記念にどうかひとつ!  人気blogランキング【あらすじ】父・晃一の転勤で岩手の田舎に引っ越して来た高橋家。晃一は独断で、駅からも遠い囲炉裏のある茅葺屋根の一軒家を新居に決めていた。小学5年生の息子・智也は喜ぶが、都会育ちの母・史子や中学生の娘・梓美は不満顔だ。しかも、おばあちゃんには何かが見えているらしい…。何度か不思議な体験をした智也は、ある日、裏庭の祠で着物を着た小さな子を発見す... [続きを読む]

受信: 2012年5月22日 (火) 08時49分

» 「HOME 愛しの座敷わらし」 家族の中心 [はらやんの映画徒然草]
海外出張の機内で「HOME 愛しの座敷わらし」を鑑賞しました。 前日鑑賞した「幸 [続きを読む]

受信: 2012年6月13日 (水) 21時51分

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