バッド・ティーチャー/Bad Teacher
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キャメロンだから笑える作品 |
あらすじ
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ストーリー自体は特筆するほどのことは何もない。しかしやはりキャメロン・ディアスはラブコメの女王だと言うことが良く解った。『Black & White /ブラック & ホワイト』のリース・ウィザスプーンが余りにコメディエンヌとして向いていないのに対し、キャメロンは何から何まで見事にハマる。今年39歳とアラフォーだが見事にセクシーなスタイルを見せてくれるかと思えば、笑顔はまるで20代の娘のように愛嬌があって可愛らしい。だからこそ一見最悪とも思える主人公の行動が笑いに変換されるのだ。今回の彼女は中学校の教師エリザベス・ハルシーを演じている。そんな彼女の何がバッド・ティーチャーなのかと言えば……全てだ(笑)およそ教師としての適正を欠いていると言わざるを得ない。
エリザベスにとっての教師とは単に楽してお金を稼ぐ手段でしかない。金持ちの婚約者に捨てられた彼女の今の最大の関心ごとは“如何にして金持ちの男を捕まえるか”の一点に絞られているのだ。そんな彼女の目の前に突如として現れたのが、代理教師のスコット(ジャスティン・ティンバーレイク)である。彼の母方の実家は老舗の時計会社を営む大金持ちだった。失恋したばかりでフリーの彼の好みが巨乳だと知った彼女は、豊胸手術のための資金集めを始める。確かにキャメロンは欧米人標準からすると、巨乳ではないけれどやはりあちらさんでは「PlayBoy」に掲載されるような女性こそがセクシーなのだ。ちなみにこの作品はPG12指定。キャメロンのラブコメに何で?と思いきやそこが原因だった。
豊胸手術の病院で看護師と思わしき女性がこれまた大層ご立派なお胸を惜しげもなく晒し、エリザベスがそれを両手で触りながら「ワ~オ!ワ~オ!」と驚くシーンは我々大人が見たら大笑いのシーンだが確かに引っかかる(笑)この後、お金を稼ぐ手段として、学校主催の洗車会をエリザベスが取り仕切るシーンがあるのだが、最初に書いたとおりほっとパンツにヘソだしのキャメロンは、足もすらっと長くてかなりセクシー。しかし同時に生徒の前でかなり際どい、というかどう考えてもアウトな洗車姿を見せるキャメロンと、それに惑わされる男たちという構図はそれだけで面白くて仕方ない。第一、おっぱいが小さくたって思いっきり男たちは彼女に見とれているのだ。
一生懸命なエリザベスの前に立ち塞がるのは同僚教師のエイミー(ルーシー・パンチ)だった。彼女が資金集めに一生懸命になっている間に、いつの間にか彼女とスコットは出来てしまう。ここからエリザベスとエイミーの足の引っ張り合いが面白おかしく描かれていくことに。これがお互いに嫌がらせをしたり、皮肉を言ったりしているうちはまだましなのだが、やがて犯罪絡みになってくる。もちろん犯罪をしているのはエリザベスで、それをチクるのがエイミーだ。彼女はエリザベスが吸っていた大麻のことや、共通テストの問題用紙を事前に不正入手して生徒に高得点を獲らせ、最優秀教師の賞金5700ドルをゲットしたことを校長にご注進するのである。
ハッキリ言ってエイミーのやり方はイヤらしい。しかし彼女のしていることは正しい。逆にエリザベスのやっていることはもう言い訳できないぐらい犯罪だ。ところがここがキャメロンの不思議な魅力なのだろう、何故かエイミーよりエリザベスを応援したくなってしまうのである。彼女の持つ愛嬌とはこういうことだ。そして本作はそれを最大限活かして作られている。即ち“最後に悪が勝つ”のだ(笑)告発者エイミーは最後にはしごを外され異動の憂き目に…。もっともそれじゃあんまりにも単純過ぎるわけで、きちんとエリザベスの良い所やけじめも描いてフォローを入れていた。ただ、個人的には彼女の良い所をその片鱗だけでよいから最初からチラチラ見せて欲しかったところではある。
なにやら最後付近で帳尻併せのように彼女を良く描いてみた所で、やってしまったことが消えるわけではない。笑いに結びついていても、実際に彼女によって不利益をこうむっている真面目な人間がいることも事実なのだから。キャメロン好きには良いかもしれないが、そうでもない人にとっては場合によっては不愉快になってしまうこともあるかもしれない。ところでキャメロンとジャスティンは2007年まで実際に恋人同士。このことを知っていて本作を観ると、“ジーンズをはいたまま”のベッドシーンの後でキャメロンが言う「次はこれを脱いでしてみたいわ」というセリフが、ブラックでエロティックという珍しい感覚が味わえるだろう。
個人的おススメ度3.0
今日の一言:ジーンズでて…キモいなぁ(苦笑)
総合評価:62点
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