映画「紙兎ロペ」つか、夏休みラスイチってマジっすか!?
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気楽に笑っちゃおうw |
あらすじ
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最高に面白い。ただこれはこの手が好きな人には堪らないだろうが、興味を持てない人は全くどうでもいい作品だろう。TOHOシネマズ府中をホームシネコンとしている私は、お目当ての映画の前にショートアニメ『紙兎ロぺ』を観るため、必ず入場開始と共に劇場入りをしていたほどだ。もっとも沢山の映画を観る関係上、月に1本ペースのショートアニメだと多いときには10回ぐらいは同じものを観るハメになるのだが(苦笑)タイトルになっている紙兎のロペは主人公なのだが、彼と共に物語を進めて行くのが紙リスのアキラ先輩である。物語はロペの持つゆるゆるの展開をせっかちなアキラ先輩が締める形で展開されるが故に、この2人は常に一緒で初めてこの作品は成立する。
一応2人のホームタウンは東京の下町・葛飾区。下町というより田舎のヤンキー口調のアキラ先輩にロペは後輩としては逆らえないのだが、だからと言ってそこに強制感や苛めといったイメージは微塵もなく、非常に仲の良い先輩と後輩という凸凹加減が実に絶妙な会話のテンポを生み出している。そしてこの会話の妙こそがこの作品の命なのだ。ちなみにロペとアキラ先輩他一部を除いて前キャラを本作の監督である内山勇士がウチヤマユウジとして演じている。ただしアキラ先輩の方はボイスチェンジャーを通しているのだが(笑)さて、今回は長編映画版ということなのだが、実はよく観ていると基本は短編の集合体と言えるだろう。もちろん全体としては82分の一つの物語ではある。
ただ、それぞれのシークエンスごとにロペとアキラ先輩にプラスして他のキャラクターが登場し、その一団の中で繰り広げられる会話劇を楽しむという形態になっているのだ。一つのシークエンスで一つの背景と言うのが基本として話は進む。本作を観ようと思っている方はここで注意して欲しい。会話劇で存分に笑いつつ、その背景に散りばめられた小ネタを見逃さないようにして欲しいのだ。本作はそのゆるい作風とはうらはらに、まるで新海誠アニメのような写実的で詳細な背景が描かれており、そこにわかり易いものから、相当目を凝らして観ないと気がつかないものまで色々書き込まれている。「葛飾ミシシッピ川」の川べりに「沐浴禁止 聖なる川ではありません」なんてのは優しい部類のネタだ。
全体を通す軸は、夏休み最後の一日にも関わらず自由研究に手をつけていないアキラ先輩がそのテーマを“ツチノコ探し”と決め、ロペと共に探しに出かけるというものだった。その途中で綺麗なイヤリングを拾ったことから思わぬ事件に巻き込まれてゆく。このイヤリングがらみでアキラ先輩の姉が登場するのだが、その声をAKB48の篠田麻里子が演じていた。アキラ先輩以上に超上から目線で命令口調で自己中な姉の存在は、AKB48でマリコ様と唯一“様”付けで呼ばれる彼女にぴったりだ。(ちなみに決して彼女が自己中だとか言っている訳ではない。)他にもバカリズム、ふかわりょう、ピエール瀧といった実に個性的な面々が演じるキャラクターたちの掛け合いが面白くて仕方ない。
夏休み最後の一日を描いたということもあってか、どこかノスタルジックな雰囲気もあり終始笑いながらも心地良さを感じられるこの作品。今ここでゴチャゴチャ言うより観てもらえばその面白さが解ると思う。
個人的おススメ度4.0
今日の一言:タイムカプセルには大爆笑だったなぁ
総合評価:78点
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