ミッシングID/Abduction
あらすじ
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「トワイライト」シリーズで一躍ブレイクしたテイラー・ロートナーの主演作品。原題「Abduction」は拉致とか誘拐と言う意味で、確かに当たらずといえども遠からずなのだが、邦題の方がこの作品の意味として解り易いと思う。主人公ネイサン(テイラー・ロートナー)は親友たちとバカをやり、幼なじみのカレン(リリー・コリンズ)のに恋心を抱いているごく普通の高校生だ。多少違うといったら定期的に悪夢を見ることと父親のケヴィン(ジェイソン・アイザック)が彼に対して格闘技を教え込んでいることぐらいだろうか。ところが学校で出された宿題のためにパソコンをいじっていた彼は偶然にも誘拐児童を掲載したサイトに自分の写真を発見してしまう。
物語はそこから動き始めるのだが、実はこの発端部分に取り掛かるまでが結構長かった。ネイサンの家庭環境や、友人やカレン、そして理由は解らないが相談相手となっているベネット医師(シガニー・ウィーヴァー)らの紹介、更にヒロインであるカレンがネイサンと連れ立って行動するための理由付けを描くのに時間を使っていたのだが、もう少しコンパクトにすれば良かったのにと思う。例えば直ぐ別れてしまうカレンの元カレなどいなくてもよさそうなものなのに。しかし、一端物語が動き出したらあまり余計なことは考えずに楽しむことが出来た。それにしてもテイラーとリリーのカップルと言うのが実に微妙だ。もちろんカッコいいし、可愛らしいのは間違いない。
ただ、これだけ濃いカップルも久しぶりにお目にかかった…。と思ったらリリーは『しあわせの隠れ場所』の長女役や、『プリースト』の娘役で観ていたのに忘れていたらしい。さて、ネイサンは自分の生い立ちに関して母親に話を聞こうとするが、そのタイミングで何者かが彼の家に押し入り両親を殺害、自宅を爆破してしまう。たまたま家に呼んでいたカレンとともにネイサンはその場を逃げ出すのだった…。警察に通報するとCIAのバートン(アルフレッド・モリナ)が電話口にでるのだが、様子がおかしいと感じたネイサンたちは実は同じCIAだったベネット医師の助けで更に逃亡を続ける。要するに彼らはCIAと両親を殺した謎の組織の両方から追われることになったのだ。
逃亡の最中に徐々にネイサンの素性が明かされ、何故彼が狙われなくてはならないのかも明らかになって行く。列車の中でのテイラーのアクションシーンは中々の迫力ではあるが、これは彼自身の強さを表すというより、彼の守護者で育ての親である父との関係性や、一流の工作員である実父から受け継いだ彼のセンスを見せているのではないだろうか。いずれにしろ何のヒントもない状況で、観客もまたネイサンと同じ情報しか与えられていないだけに、真相が明らかになって行く過程での主人公の想いは理解しやすい。しかしながら文字通りゴールに向かって一直線で、紆余曲折が殆どないだけに物足りなさも残ってしまう。何しろ敵も含めて登場人物の言うことは大抵本当のことなのだ(苦笑)
2人が逃げる間に愛を育むのはもちろんお約束。そしてそんな状況になった場合にヒロインが必ず窮地に陥るのもお約束。結局ネイサンの出生の秘密、両親の秘密以外はいたってオーソドックスなストーリーだった。ところで敵の組織のリーダー・コズロフを演じていたのがミカエル・ニクヴィスト。『ミレニアム』シリーズの正義のジャーナリストも『M:i:III ゴーストプロトコル』以来すっかり悪人が板についてきた。しかし見かけがロシア・東欧系=悪役というアメリカらしい安易な図式はいい加減止めた方が良いと思うのだが…。ネイサンは一度はCIAに捕まるものの、コズロフが彼らを襲撃したドサクサに紛れて再び逃亡を始める。やっと捕らえたのに呑気にカフェで食事などしているからだ。
彼らの狙っている暗号を自分が手にしていることに気付いた彼は、コズロフに取引を持ちかけるのだった。ここから先も特に驚くような展開は待っていなかった。強いて言うならネイサンの父の狙撃の腕が素晴らしいということぐらいか。もちろんだからツマラナイというワケではない。ただやっぱり粛々と進んでいくせいで今一つ最後の感動も弱いという印象なのだ。一応最後の最後でどんでん返しを思わせるような結果になるのだが、これはCIAは信用できないと最初から言っている以上勘の良い人ならある程度想像がついてしまうかもしれない。個人的には解ってしまった。恐らく少し経つと忘れてしまう作品だと思う。地上波で直ぐやりそうな気もする…。
個人的おススメ度2.5
今日の一言:もう一人の友達はどこいっちゃったんだ?w
総合評価:56点
作品情報 キャスト:テイラー・ロートナー、リリー・コリンズ、アルフレッド・モリーナ、ジェイソン・アイザックス、マリア・ベロ、シガニー・ウィーバー、デンゼル・ウィテカー、マイケル・ニクビスト 監督:ジョン・シングルトン 脚本:ショーン・クリステンセン 製作: エレン・ゴールドスミス=バイン、リー・ストールマン、ロイ・リー、パット・クロウリー 製作総指揮:ジェレミー・ベル、アンソニー・カタガス、アリソン・シェアマー 撮影:ピーター・メンジース・Jr. 美術:キース・ブライアン・バーンズ 編集:ブルース・キャノン 衣装:ルース・E・カーター 音楽:エドワード・シェアマー 原題:Abduction 製作国:2011年アメリカ映画 配給:ギャガ 上映時間:106分 映倫区分:PG12 |
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» ミッシングID/ABDUCTION [ゴリラも寄り道]
<<ストーリー>>
ごく普通の高校生らしい毎日を送っていたネイサン
(テイラー・ロートナー)は、ひょんなことから誘拐されたまま
消息を断った子どもたちの情報サイトに、13年前の自分の写真が
載っ...... [続きを読む]
受信: 2012年6月 3日 (日) 06時37分
» ミッシング ID [Memoirs_of_dai]
ヤング・ボーン?
【Story】
ごく普通の高校生らしい毎日を送っていたネイサン(テイラー・ロートナー)は、ひょんなことから誘拐されたまま消息を断った子どもたちの情報サイトに、13年前の自分の写真...... [続きを読む]
受信: 2012年6月 3日 (日) 13時58分
» ミッシング ID [あーうぃ だにぇっと]
ミッシング ID@新宿明治安田生命ホール [続きを読む]
受信: 2012年6月 3日 (日) 18時37分
» ミッシング ID [だらだら無気力ブログ!]
つまんなくはないけど・・・。 [続きを読む]
受信: 2012年6月 3日 (日) 19時43分
» ミッシング ID [そーれりぽーと]
今週末は忙しくて映画は観られなさそうだけれど一本くらい観たい。
金曜と映画の日が重なってフライング上映が多かった中から適当に選んだ『ミッシング ID』を観てきました。
★★★★
掘り出し物!
テイラー・ロートナーの名前だけで客呼ぶようなアイドル映画なのかと思って...... [続きを読む]
受信: 2012年6月 3日 (日) 22時27分
» ミッシング ID [食はすべての源なり。]
ミッシング ID
★★★☆☆(★3つ)
「ボーン・アイデンティティー」のDNAを受け継ぐ緊迫のサスペンスアクションが始動!!
お目当ては、トワイライトのジェイクだったんだけど、思っていたよりは、本格的なアクションでした
いろんな映画のパクリぽかったけど。
高校生の設定のせいか、ボーンシリーズというよりは、トランスフォーマーの印象と似てたかな。
ま、ま~楽しめた。やっぱりジェイクを待つよ!
...... [続きを読む]
受信: 2012年6月 3日 (日) 22時59分
» 【映画】ミッシングID [映画鑑賞&洋ドラマ スマートフォン 気まぐれSEのヘタレ日記]
JUGEMテーマ:洋画nbsp;
まったく前情報もなく見てまいりました(笑) トワイライトのジェイコブ役をしているテイラー・ロートナー主演作品。 ■ あらすじ ごく普通の高校生らしい毎日を送っていたネイサンは、 ひょんなことから誘拐されたまま消息を 断った子どもたちの情報サイトに、 13年前の自分の写真が載っているのを発見する。 謎や疑念に支配されていくうちに、 周囲の人間が何者かによって消されていき、 ネイサンも狙われるように。 それまでの日常と人生が仕組まれたものであることに気付い... [続きを読む]
受信: 2012年6月 4日 (月) 08時12分
» 「ミッシング ID」 [みんなシネマいいのに!]
誘拐 被害児童一覧サイトの中に自分の子ども時代の写真を発見してしまったら…。 [続きを読む]
受信: 2012年6月10日 (日) 17時47分
» ミッシング ID [tom's garden]
監督:ジョン・シングルトン
出演:テイラー・ロートナー、リリー・コリンズ、シガニー・ウィーヴァー
普通の高校生ネイサンは、宿題のため検索した行方不明の子どものサイトで自分の写真を発見する。
自分の出生に疑問を持った彼は、母親に真相を問いただそうとするが、押し入った男たちに両親を殺され、幼なじみの少女と逃亡するはめになる。
テイラー・ロートナーがカッコいい!!って映画ですね。
最初の車でのおふざけとか意味ないと思うし、悪い人たちが罠を張るのが「行方不明の子ども」を探すサイトっ... [続きを読む]
受信: 2012年6月11日 (月) 01時16分
» 映画「ミッシングID」自分は誰なのか?巻き込まれ型アクション [soramove]
「ミッシングID」★★★
テイラー・ロートナー、リリー・コリンズ、
シガニー・ウィーヴァー出演
ジョン・シングルトン監督、
106分、2012年6月1日公開
2011,アメリカ,ギャガ
(原題/原作:Abduction )
人気ブログランキングへ">>→ ★映画のブログ★どんなブログが人気なのか知りたい←
「主人公のネイサン(テイラー・ロートナー)は
普通の高校生活... [続きを読む]
受信: 2012年6月11日 (月) 21時52分
» ミッシング ID / ABDUCTION [我想一個人映画美的女人blog]
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主人公が17歳という若さで突如<自分は誰だ?>という疑念にぶち当たり、
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テイラー・ロートナーの主演サスペンスってことで気になっていたんで、『ミッシングID』を先日新宿ピカデリーで観てきました。
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題名ミッシングID(原題:Abduction) 監督ジョン・シングルトン 出演テイラー・ロートナー(ネイサン・ハーパー)、リリー・コリンズ(カレン・マーフィー、ネイサンの幼なじみ)、アルフレッド・モリナ(フランク・バートン、CIA)、ジェイソン・アイザックス(ケヴィン・... [続きを読む]
受信: 2012年6月25日 (月) 12時45分
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本当のIDは公式サイト http://missing-id.gaga.ne.jp監督: ジョン・シングルトン 「ワイルド・スピードX2」 「フォー・ブラザーズ/狼たちの誓い」高校生のネイサン(テイラ [続きを読む]
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受信: 2012年7月12日 (木) 15時25分
» 「ミッシングID」感想 [流浪の狂人ブログ ~旅路より~]
「ワイルドスピードX2」のジョン・シングルトン監督、「トワイライト」シリーズのテイラー・ロートナー主演のアクションスリラー。
ごく普通の高校生が、インターネットの失踪者リストで偶然見つけたのは、13年前の自分の写真だった。これまでの人生が偽りであった事に動揺しながらも、突如として現れた謎の組織からの追跡をかわしつつ、彼は真実を探るべく奮闘する。... [続きを読む]
受信: 2012年7月15日 (日) 18時58分
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