『アンダーワールド:ビギンズ』 あらすじ

アレクサンドル・コルヴィナスの双子の兄弟マーカスとウィリアムがそれぞれヴァンパイア族と狼男族に分かれて1000年以上が過ぎた。狼男族は今ではヴァンパイア族の奴隷として扱われていたが、そんな主従関係に変化をもたらすきっかけとなったのがルシアンの誕生だ。これまでの狼男族が一度変身したら二度と人間に戻れなかったのに対し、ルシアンは人間と獣の間を自由に変身することができたのだ。新たな種族“ライカン”の誕生した瞬間だった。

ヴァンパイア族の長老ビクターはルシアンを故意に飢えさせ人間を襲わせることでライカンを意図的に作り出すようになる。ビクターにはソーニャという美しい一人娘がいた。彼は、いずれ彼の跡をついで一族の長老となる彼女を非常に可愛がり信頼していたのだが、実はソーニャには人には決して言えない秘密があった。それはルシアンとの禁断の関係。ルシアンとソーニャは種を越えた恋愛関係にあった。この時2人はこの関係がヴァンパイア族とライカン族の果てしない死闘の原因になるとは知る由もなかった・・・。

(以降ネタバレあり)
ある日、城を訪れる人間の貴族を出迎えに出かけたソーニャは多数の狼男に襲われる。襲ってきたのはウィリアム直系で純粋種の狼男だ。ルシアンはソーニャの危機を感じ取り助けに向う。襲い掛かかってくる狼男を撃退するには自分もライカンに変身しなくてはならない。しかしそれはビクターによって固く禁じられていた。しかし、ソーニャのために迷わず変身するルシアン。彼の凄まじい咆哮が森にこだますると、無数の狼男たちは襲撃をやめ引き返していった。

直後、救出にきたビクターに変身したことがばれたルシアンは、特別な存在故に与えられていた特別待遇を剥奪され奴隷へと降格され、見せしめのために鞭打ちの刑まで課せられた。ソーニャは命の恩人であるルシアンを許すようにビクターに懇願するがビクターは聞き入れない。もはやどうすることもできないソーニャに追い討ちをかけるようにある情報が飛び込んでくる。それは、奴隷であるライカンの反乱を誘発するとしてルシアンを処刑するというものだった。

ソーニャはビクターの側近タニアと通じ、自分の評議会の地位と引き換えにルシアンを逃がす協力を取り付ける。ルシアンは自分だけでなく仲間も引き連れて逃亡を企てるが失敗。かなりの仲間が城に取り残されることになった。数人の仲間と脱出に思考したルシアンは、3日後にソーニャと合流する予定だったが、いつまでたってもソーニャは現れない。その時ソーニャは自室に軟禁されていた。

ルシアンの逃亡に娘の関与を疑ったビクターはソーニャの血を吸う事で、ソーニャとルシアンの禁断の関係を知ってしまったのだ。ヴァンパイア族の長老であるビクターには、相手の血から相手の記憶を知ることが出来る力があった。ビクターはルシアンは娘を取り戻すために必ず城に戻ってくると確信していた。

一方ルシアンは罠だとわかっていてもソーニャを救出に行かずにはいられなかった。首尾よくソーニャを自室から連れ出し、いよいよ本当の脱出だと思ったその時、ビクターの周到に張り巡らされた罠は彼らを逃さなかった。覚悟を決めて戦う2人。ソーニャは愛するルシアンのために父であるビクターに刃を向けた。しかし、所詮は多勢に無勢、2人は捕まってしまい、評議会でソーニャには死刑が言い渡される。

ルシアンの目の前で鎖につながれたソーニャ。そしてゆっくりと開いていく天窓。最後の瞬間まで2人はお互いの目を見つめあい、そして日光に照らされたソーニャは灰になっていった…。評議会の席では他の議員の手前ソーニャの処刑に賛成せざるを得なかったビクターだったが、愛する娘を失った悲しみは大きかった。ソーニャの亡骸を見に来たビクターに対して怒りを露にするルシアン。そしてその怒りは彼の心を解き放ち、彼はライカンへと姿を変えビクターに襲い掛かる。

再び城から逃亡しようとするルシアンに一斉に放たれる銀の矢。生きも絶え絶えなルシアンが壮絶な咆哮をあげる。すると森の奥から無数の狼男たちが城に向って進撃を開始し始めた。同時にルシアンと共に脱出していた仲間たちも戦いに参加する。城はあっという間に大混戦の様相を呈し始めたが、ルシアンの狙いはただ一つ。ビクターの命だ。ビクターのあとを追い、地下で1対1の死闘が始まる。ぎりぎりのところでルシアンの剣はビクターの口を貫き、ビクターは海の底へと沈んでいった・・・。

地上に戻ると仲間たちが勝利の喜びに沸いていた。しかし、ルシアンの心は晴れない。愛するソーニャを殺したヴァンパイア族との戦いはまだ始まったばかりだった。

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